コンタクトレンズの歴史について【世界編・日本編】
コンタクトレンズの歴史【世界編】
コンタクトレンズの原理は、ルネサンス時代にレオナルド・ダ・ビンチによって発見されたといわれています。しかし、実際に目に装用するガラス製のコンタクトレンズが作られたのは、1888年、スイスの眼科医アドルフ・ガストン・オイゲン・フィックによるもので、近視である自らの目にコンタクトレンズを装用する実験を行ったのが初めだとされています。
その後もコンタクトレンズは装用感をよくするために、さまざまな形で改善されてきましたが、それでも目に痛みを生じたり、充血したりと、装用感が著しく悪い時期が長く続いたようです。
その後、1938年にはPMMA(ポリメチルメタクリレート)という素材を使った初代のハードコンタクトレンズが登場し、1961年になると、水分を含み柔らかい素材を使用したソフトコンタクトレンズの製法が確立され、その後装用感が徐々に改良されてきました。
そして1993年には、1dayタイプのコンタクトレンズが登場し、1998年には、酸素透過率がより高いシリコーンハイドロゲル素材のコンタクトレンズが登場しました。
コンタクトレンズの歴史【日本編】
日本においては、1949年、当時の名古屋大学の水谷豊博士が、高校生のためにPMMA製のコンタクトレンズの作成に着手し、1951年に視力矯正の臨床実験に成功したのが始まりだといわれています。
当時のコンタクトレンズは、装用感が悪く、安全に装用できる時間も短いなどの問題が多くありましたが、その後、レンズの酸素透過性や装用感が改善され、現代の快適なコンタクトレンズに進化していったのです。
まとめ
コンタクトレンズは、古くからその原理は発見されたものの、現代の装用感のよいものに進化するまでに、大変な時間を要したようです。以上、コンタクトレンズの歴史についてでした。
参考:日本コンタクトレンズ学会 コンタクトレンズ診療ガイドライン(第2版)
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