結膜が充血する原因は?目の充血のさまざまな種類と病気について

結膜が充血する原因は?目の充血のさまざまな種類と病気について

結膜が充血する原因は?目の充血のさまざまな種類と病気について

目の充血は、主に「結膜充血」「毛様充血」等の2種類に分けられ、種類によって症状が異なります。今回は、目の充血のいくつかの種類とそれぞれの症状について解説します。
作成日: 2022/12/13
更新日: 2023/02/28

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目次

 

目の充血の種類による症状の違い

目の充血は、誰もが経験したことがあるのではないでしょうか。
しかし、目の充血の症状として「目が赤くなる」ということは知っていても、種類による症状の違いを知っている方は少ないかもしれません。実は、目の充血は大きく分けると結膜充血と毛様(もうよう)充血の2つがあります。

結膜充血

目の充血の種類の中で最も起こりやすいといわれているのが、結膜充血です。結膜充血は、まぶたの裏側や白目の周辺部分が網目状に赤くなります。また、黒目(角膜)に近づくほど赤色が薄れていくのが特徴です。
また、目やにや涙が出ることもあります。いわゆる花粉症といわれるような、アレルギー性結膜炎で見られる充血がこれに該当します。

毛様充血

毛様充血は、角膜の周囲が網目状に赤くなり、角膜から離れるほど赤色が薄れていくのが特徴です。まぶたの裏側が充血することはなく、涙は出ても目やには出ません。また、まれに目に光を浴びると痛みを感じる場合もあります。このような症状が現れたら、眼科を受診しましょう。
また、充血とは異なりますが、同じように目が赤くなるのが結膜下出血です。結膜下出血の症状は、白目の中に赤い点のようなものができます。ひどい場合は、赤一色に塗りつぶされたかのように白目の部分が真っ赤になりますが、痛みやかゆみを感じることはありません。通常の白目に戻るまでには時間は少しかかりますが、たいていの場合は自然に元に戻ります。
しかし、なかなか症状が治まらない場合は、眼科医に相談しましょう。

結膜の充血を起こす病気について

結膜炎

結膜炎とは、白目の部分に起こる炎症のことです。原因別に、細菌性、ウイルス性、アレルギー性などに分類されています。症状としては、結膜充血や目やになどがみられ、原因によっては目の異物感やかゆみを伴うことがあります。病院では通常、病歴や症状、所見を確認することで結膜炎かどうか判断しますが、場合によってはより詳しい検査(免疫学的検査など)を行うこともあります。

細菌性結膜炎

細菌性結膜炎とは、黄色ブドウ球菌や肺炎球菌などの細菌が原因となって起こる結膜炎のことです。典型的な症状は、結膜の強い充血や浮腫(むくみ)です。結膜下に点状の出血が見られることもあります。また、黄色や緑色をした膿のような目やにが見られることも特徴の1つです。これらの症状が、はじめは片側の目に現れますが、多くの場合、数日以内にもう一方の目にも伝染します。人から人へと伝染してしまうこともあるため、感染を予防することが重要です。飛沫や汚染された物を介して広がるほか、細菌がついた手で目をこすってしまい感染するケースも多いとされています。細菌性結膜炎の治療は、基本的に抗菌薬を用いて行います。

ウイルス性結膜炎

ウイルス性結膜炎とは、感染力の強いウイルスが原因となって生じる結膜の感染症のことです。原因となるウイルスによって違う病名がつけられており、たとえば、アデノウイルスは流行性角結膜炎(はやり目)や咽頭結膜熱(プール熱)、エンテロウイルスは急性出血性結膜炎の原因となります。ほかにも、単純ヘルペスウイルスや帯状ヘルペスウイルスの感染に伴って結膜炎が起こることもあります。たとえば、はやり目でよく見られる症状は、結膜充血、水っぽい目やに、まぶしさ、目への刺激感などで、片目に始まり、数日後にもう一方の目にも拡がります。まぶたの腫れや、耳の前側にあるリンパ節の腫れ・痛みを伴うことも多いとされています。流行性角結膜炎は非常に伝染性が強いため、細菌性結膜炎と同様、感染予防が大切です。細菌との混合感染を起こす場合があるので、病院では抗菌薬を処方されるケースが多いです。重症の場合には、ステロイドの局所投与を行うこともあります。

アレルギー性結膜炎

アレルギー性結膜炎とは、その名の通り、アレルギーにより起こる結膜炎のことです。アレルギーの原因物質(アレルゲン)は、花粉やハウスダストなど人によって様々です。アレルゲンの種類によって、特定の季節にだけ症状が出る人と、一年を通して症状が出てしまう人がいます。主な症状は、目のかゆみ、なみだ目、目のごろごろ感、白目のむくみなどです。目の充血や、糸をひくような白っぽい目やにが見られることもあります。病院では、病歴や症状の経過を確認するほか、スリット検査(目に光を当てて、像を拡大して観察する基本的な眼科での検査)を行い、場合によっては、結膜に好酸球(アレルギーに関連する白血球の一種)が存在しているか調べたり、涙や血液中にアレルギーに関連する抗体がどの程度存在しているのかを検査したりすることもあります。治療は主に抗アレルギー作用のある目薬を使いますが、症状がひどいときなどにはステロイド薬を用います。
アレルギー性結膜炎ではセルフケアも重要とされており、アレルゲンを目の表面から洗い流したり、ゴーグル型の眼鏡などでアレルゲンの侵入を防いだりすることで、症状を軽減できるとされています。ただし、セルフケアの方法にも注意が必要なため、自己判断せずに眼科医の指示に従いながら行ってください。

結膜弛緩症

結膜弛緩(しかん)症とは、結膜が弛緩している状態、つまり白目の皮がたるんでいる状態のことです。たるんだ結膜が下まぶたの縁に溜まったり、結膜が過剰に動いたりするため、目がゴロゴロする、ショボショボするといった不快感が生じます。また、弛緩して余った結膜が涙液メニスカス(角膜と下まぶたにできた涙の層)を占拠してしまうことで1)、角膜(黒目)にまで涙が行き届かなくなってドライアイの症状があらわれることが特徴ですが、痛みを感じることはほとんどの場合ありません。今のところ、結膜弛緩症の原因はわかっていませんが、加齢が関係していると考えられており、軽度の段階では目薬で症状を抑え経過観察を行い、重症になってしまった場合には手術などを行います。簡単な検査で診断ができるので、異変に気づいたら眼科を受診しましょう。

翼状片

翼状片とは、結膜が増殖して三角形に隆起し、角膜にまで侵入した状態のことです。結膜の増殖に伴って角膜も徐々に変形してしまうため、目の中における光の進み方(光の屈折)に影響が及び、乱視や視力低下が起こるほか、異物感や充血といった症状もみられます。結膜の増殖は、鼻側の結膜から生じることが大半ですが、耳側の結膜が増殖する場合もあります。原因は、強い紫外線を長時間浴びたり、何らかの刺激を慢性的に受け続けたりすることとされています。熱帯地方に住んでいる方や屋外で働いている方に多く、50歳以上の男性もかかりやすいことが知られています。翼状片による症状を抑えるためには、人工涙液やヒアルロン酸、ステロイドを含んだ目薬や軟膏などを使用しますが、刺激症状の軽減、視力の改善・保存のために切除手術が必要になることもあります。手術を検討する場合は、そのメリット・デメリットや可能性のある合併症、予後について、医師から十分に説明を受け、ご自身でもよく考えてから判断することが大切です。

まとめ

目の充血は種類によって症状が異なり、そのままにしておくと悪化させてしまう可能性もあります。異常を感じた場合には、自分で判断せず眼科を受診してください。

参考サイト

参考文献

1) 横井則彦 他 眼科手術18, 7-14, 2005

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