赤ちゃんの視力はどのぐらい?目に良いものや注意点を解説

赤ちゃんの視力はどのぐらい?目に良いものや注意点を解説

赤ちゃんの視力はどのぐらい?

赤ちゃんの視力はどのぐらい?目に良いものや注意点を解説

お子さんをお持ちの方は、子供の体の発育について色々と気になることでしょう。子供の視機能が特に大きく発達するのは、出生から3歳までの時期と言われています1)。なかでも視覚の発達には1歳半前後が非常に重要な時期と考えられています。この感受性が高い時期に、何らかの原因で視力が出ていない状態を放置してしまうと、その後の視機能の発達に影響が出てしまうことがあります。視覚の異常にできるだけ早く対処するためにも、赤ちゃんの時期はとても大切です。ここでは、赤ちゃんの視機能の発達や、病院を受診すべきケースなどについて解説します。
作成日: 2023/01/17
更新日: 2024/01/29

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目次

 

赤ちゃんの視力はどのぐらいある?

出生直後の赤ちゃんは、ものに反応して見つめるなどするものの、視力は約0.01~0.02とかなり低く、周囲がぼんやりとしか見えていないと言われています。その後、生後2ヶ月くらいになると、ものを立体的に捉える力が発達し、さらに生後3ヶ月くらいになると、動くものを目で追うことができるようになります。3歳児では半数以上が視力1.0程度になり、6歳になると大部分の子供が大人と同じくらいの視力になります。

生まれた直後の赤ちゃんの視力

生まれたばかりの赤ちゃんの目は、直径が大人の2/3程度しかなく、構造的にも機能的にも未熟な状態です。目の前がぼんやり見える程度のほか、周囲の明るさ(明るいか暗いか)や、「目の前のものが動いていること」くらいは認識できるようです。また、眼球を動かしていることもありますが、何かを意識的に見ようとしているわけではないと考えられています。その後、赤ちゃんの視力は、外界からいろいろな刺激を受けることで発達していきます。

生後3ヶ月ごろの赤ちゃんの視力

生後3ヶ月ごろの赤ちゃんの視力は、およそ0.02~0.03といわれています。やや小さなものを目で追うこと(追視)ができ、同時に頭もその方向に動かすことができるようになります。生後すぐにはみられない目のピント調節(調節反応)も、生後2ヶ月ごろから次第にみられるようになります。また、この時期には、視覚機能が最も発達する時期にさしかかり、ものの形や色が少し分かるようになってきます。
色覚(色知覚)は、誕生後急速に発達し、数週間後には赤、黄、オレンジ、緑を認識できるようになるといわれています。その後、生後1ヶ月で黄色と緑の区別が、3ヶ月で赤と黄色の区別がつくようになり、4ヶ月後くらいには、大人と同じように、あらゆる色を認識するようになるといわれています2)

生後4ヶ月から1歳ごろの赤ちゃんの視力

生後4ヶ月の赤ちゃんの視力は、まだ0.1程度であり、周囲のものがはっきりとは見えてはいないとされています。しかし、この頃から、自分の手をじっと見つめたり、近くにあるものに手を伸ばしたりするようになります。このような行動が見られるようになるのは、この時期にピント調節が正確にできるようになることに加え、ものの奥行きを捉える機能が急速に発達し、目から入った情報と手の動きを協調させられるようになるためです。また、輻輳運動(ふくそううんどう;近くのものを見るときに目を内側に寄せること)も、4ヶ月ごろまでには正確にできるようになります。
さらに、生後1歳になると、視力が0.2程度にまで上がってきます。視力の発達とともに、上下左右に視線を動かせるようになり、ものをつかむことも次第に上手になります。また、輻輳運動や開散運動(かいさんうんどう;遠くを見るときに両目が離れること)を、長い時間保てるようになってきます。

赤ちゃんの視覚の発達を促すには

赤ちゃんの視覚は、見たものの情報が脳へと正しく伝わることで発達していきます。つまり、視覚の発達は脳の発達と大きく関わっているのです。そのため、目や脳に適切な刺激を与えることが、赤ちゃんの視覚の発達を促すうえで大切です。また、脳の発達を促すという意味では、視覚刺激以外にも、五感を十分に刺激するなどが、視覚の発達に良いとされています。
生後8ヶ月くらいになると、視覚と手の動きが協調するようになります。また、ものの形や手触りなどを認識できるようになり、記憶力も発達していきます。このような能力の発達を促すために、この時期には積み木やブロック、組み立て式おもちゃなどを使った遊びを取り入れるとよいでしょう。コントラストが強く明るい色で、形も豊富なものが周囲にあると、赤ちゃんの視覚が刺激されるようです。
色覚は、特に視神経や脳の発達との関係が強いと考えられています。そのため、色覚の発達には、緑に囲まれた場所に連れて行く、人と出会い声をかけてもらう、車や電車など動くものを見せるなど、周囲からの刺激を適切に与えることも大切だと言われています。

赤ちゃんの視力が発達する過程での注意点

人間の視覚は、子供の時期にしか発達しません。視覚が急速に発達する時期に、目に何らかの異常があると、視覚機能が正常に発達せず、その影響が後々まで残ってしまうことがあります。子供のいる家庭では、以下のように、視覚の発達を妨げる原因などに注意すること、いち早く気づいてあげることが重要です。

  • 長時間紫外線を浴びすぎると、目がダメージを受ける可能性があるため、夏の外出時などには、帽子や日よけを使って紫外線から目を守りましょう。
  • テレビやスマートフォンの画面を近距離で見せ続けると、寄り目(内斜視)になったり、視力の発達に影響が出たりする可能性がありますので、やめましょう。

赤ちゃんの目で違和感がある際は受診を

赤ちゃんは、基本的に目の違和感などを自分で訴えることができないため、周囲の人が異常に気づいてあげないと、重大な病気を見逃してしまうことがあります。普段から赤ちゃんをよく観察して、次のような症状があったら、眼科医の診察を受けましょう。

  • 目やにがたくさんでる
  • 白目が赤い
  • 普通にしていても涙が多くでる
  • 片目をつぶったり、まぶしがったりしている
  • 目が内側に寄っている。目付きがおかしい
  • 目がゆれる
  • 片目を隠すと嫌がる
  • 瞳が白く濁ってみえる、黄緑色に光ってみえる
  • 動くものを目で追わない。まばたきしない
  • 目を細めたり、極端に近づいたりして、ものを見る
  • 頭を傾けたり、横目で見たりする
  • 暗いところで動きが鈍る
  • 視線が合わず、どこを見ているかわからない
  • 目の大きさ、形が左右で違う

目の病気は、予防することが難しいため、早期発見が非常に重要です。異常に気づいたら、迷わずに眼科医の診察を受けましょう。診察の際には、異常を示している写真や動画などがあると、診断の助けになるため、これらの持参をおすすめします。また、3歳児検診の視覚検査を必ず受け、視覚の発達を確認しましょう。

まとめ

赤ちゃんの時期、特に出生から3歳までは、視覚が急速に発達する大切な時期です。しかし、赤ちゃんは目の異常を自分で訴えることができません。この時期に目の異常を見逃してしまうと、後になってから治療ができなくなるような場合もありますので、周囲の人が日頃から目の状態を注意して見てあげましょう。何か違和感があったときには、速やかに専門の医療機関を受診してください。

●参考サイト

●参考文献

  1. 常石秀市 バイオメカニズム学会誌32(2), 69-73, 2008
  2. ダフニ・マウラほか 「赤ちゃんには世界がどう見えているか」 草思社,1992
  3. 綾木雅彦ほか 住総研研究論文集, 42, 85-95, 2016
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