
老眼による見えづらさを改善する遠近両用コンタクトレンズは乱視や遠視でも使える?

遠視・乱視との違いは?
「遠視」とは、目の屈折力が足りないために、焦点が網膜の後方で結ばれてしまう状態のことです。
このため、遠視の人は、調節機能が低下すると遠くも近くも焦点が合わずぼやけて見えます。


「乱視」は、目の構造(角膜や水晶体)に一部歪みがあることで、目に入ってきた光が均一に屈折せず、焦点が一つに定まらない状態のことです。このため、乱視の人は物がぶれたりぼやけたりして見えます。


乱視でも遠近両用コンタクトレンズは使える?
遠視・乱視が強くなければ、遠近両用コンタクトレンズを使って老眼を矯正することは可能です。
遠視の場合、ある程度の度数(+5.0D程度)までであれば、対応した遠近両用コンタクトレンズが市販されています。
乱視に関しても、ある程度までは問題なく遠近両用コンタクトレンズで対応できます。実は乱視が全くないという人のほうが少ないぐらいで、誰もが多少の乱視は持っているものです。
遠近両用コンタクトレンズを試したい方は、眼科医と相談しながらご自身に合った製品を探してみてください。
遠近両用コンタクトレンズとは?
老眼になったらコンタクトレンズは使えない…。そう思っている人は意外と多いかもしれません。しかし、加齢とともに変化する目のためのコンタクトレンズもあります。それが、遠近両用コンタクトレンズです。
年齢を重ねるとともに目のピント調節機能が低下するので、40代ぐらいになると老眼の症状が出始めます。遠近両用コンタクトレンズを装用することで、老眼の症状が改善され、近くも遠くも見えるようになります。
遠近両用コンタクトレンズの見え方の仕組み
遠近両用コンタクトレンズは、加齢とともに変化する目のために工夫が施されたコンタクトレンズで、中心部には近くを見るための度数、周辺部には遠くを見るための度数が配置されています(※1)。そのため、視線をずらすことなく近くのものも遠くのものも自然に見ることができます(※2)。
※1 異なる設計のものもあります。
※2 ソフトコンタクトレンズの場合。見え方には個人差があります。


また、遠近両用コンタクトレンズは、焦点深度を拡大することで遠くから近くまで見えるようにしています。焦点深度とは、ピントが合っていると認識できる範囲のことです。1つの度数しか入っていないコンタクトレンズの焦点は1つのみですが、遠近両用コンタクトレンズは1枚のコンタクトレンズに遠く用から近く用まで非常に多くの度数が配置されているため、多くの焦点が形成されます。このことにより、ピントが合っていると認識できる範囲(焦点深度)が広くなるのです。
遠近両用コンタクトレンズは、視野のゆがみがなく、種類も豊富でハードコンタクトレンズとソフトコンタクトレンズの両方が市販されています。また、ソフトコンタクトレンズに関しては、1日使い捨てタイプのほか、2weekタイプもありますので、自分に合ったコンタクトレンズを選択することができます。
アキュビュー® の遠近両用コンタクトレンズ
ワンデー アキュビュー® モイスト® マルチフォーカル は、近くも遠くも自然に見ることができる1日使い捨て・ワンデータイプの遠近両用ソフトコンタクトレンズです。
瞳の大きさは年齢や屈折度数によって異なりますが、171パターンの光学部設計が用意されており、自分の目に合ったコンタクトレンズを見つけることができます。
また、涙の分泌量は歳を重ねるごとに減少し、次第に目からうるおいが失われやすくなりますが、ワンデー アキュビュー® モイスト® マルチフォーカル には、コンタクトレンズ内に「保湿成分」が閉じ込められているため、快適で優しいつけ心地が続きます。
製品に関する詳しい情報はこちら https://acuvuevision.jp/contact-lenses/acuvue-moist-multifocal
遠近両用コンタクトレンズは、見え方に慣れるまである程度の時間がかかります。遠くを見るための度数と近くを見るための度数の差(加入度数)が小さい方が慣れるのが早いと言われていますので、遠近両用コンタクトレンズに興味のある方は、加入度数が小さい老眼初期のうちにお試ししてみることをおすすめします。
まとめ
遠近両用ソフトコンタクトレンズは、1枚で近くと遠くを両方見ることができ、多少の遠視や乱視があっても使えます。
老眼は年齢を重ねるとともに誰もが経験しますが、老眼だと思っていたら白内障や緑内障などの目の病気だったということもありますので、近くが見づらいなどの症状が出てきたら必ず眼科を受診してください。そのうえで老眼だと診断されたら、自分の目に合ったメガネやコンタクトレンズを処方してもらいましょう。



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