目がチカチカする原因とは?

目がチカチカする原因とは?

目がチカチカする原因とは?

目がチカチカする原因とは?

目だけでなく脳からくる場合も?
「目がチカチカする」、「視野の中に光が走る」などの症状を経験したことはありませんか?このような症状は、すぐにおさまってしまうこともありますが、何らかの病気が隠れている場合もあるので注意が必要です。ここでは、「目がチカチカする」原因や、この症状に関連する病気、そして病気だった場合の治療法などについて解説します。
作成日: 2022/12/08
更新日: 2023/10/25

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目次

 

? 目がチカチカしてしまう
原因は目か脳に問題がある?

「目のチカチカ」の原因は、「目の異常」と「脳の異常」の2つに大きく分けられます。「ものが見える」という感覚を私たちが得るには、(1)外部の情報を目で受けとる、(2)目から脳へ情報を伝える(3)目から入ってきた情報を脳で処理する、という3つのプロセスがすべてうまくいく必要があります。そのため、このプロセスのどこかに異常が発生すると、「目のチカチカ」など、視覚に関する症状が現れることがあるのです。

1
外部の情報を目で受けとる
2
目から脳へ情報を伝える
3
目から入ってきた情報を脳で処理する

目に問題が起きている例

目の異常によって起こる「目のチカチカ」のうち、よく見られるのが光視症(こうししょう)です。光視症は、目の中で光を感じとる役割を持っている「網膜」という部分が、急激な刺激を受けることで起こります。網膜に加わった刺激が、誤って光として認識されてしまうため、実際にはないはずの光があるように感じられてしまうのです。実際には、視野の端の方に光がギザギザとした形で走ることが多いようです。
光視症の多くは、加齢に伴って起こります。加齢とともに、目の内部を満たしている硝子体(しょうしたい)というゼリー状の物質が次第に網膜から剥がれてくることがあり、このときに網膜に刺激が加わると、あるはずのない光が見えるように感じます。なお、加齢に伴って硝子体が網膜から剥がれてくることを、後部硝子体剥離(こうぶしょうしたいはくり)といいますが、この現象自体は誰にでも起こりうるものであり、病気ではありません。
ほかにも、目を酷使し過ぎて「眼精疲労」と呼ばれる状態になった場合や、いわゆる「ドライアイ」になってしまった場合も、「目がチカチカする」「まぶしく感じる」といった症状が現れることがあります。
また、白内障という病気になると、目の中でカメラのレンズのような役割を果たしている「水晶体」が濁ってしまい、「目がチカチカする」、「光がぎらついて見える」、「光の周りに虹のような輪が見える」といった症状が現れる場合があります。

脳に問題が起きている例

脳の異常による「目のチカチカ」の原因として有名なのは、「閃輝暗点(せんきあんてん)」という現象です。この現象は、脳の血管が収縮して一時的に血の流れが変化することで起こると考えられています。実際の症状としては、はじめに視野の一部分に光が見え、それが次第に視野全体に拡がっていき、この状態が10分程度で回復する、という経過をたどることが多いようです。「目のチカチカ」がおさまった後に、片頭痛が起こることもあります。
ほかにも、立ちくらみしやすい人では、急激に姿勢を起こした際に「目がチカチカする」と感じる場合があります。また、妊産婦さんに起こる「妊娠高血圧症候群」では、失神やけいれんといった合併症の前ぶれとして「目のチカチカ」を感じる場合があります。これらも、脳内の異常によって「目のチカチカ」が起きているケースといえます。

病気が疑われる場合の検査方法とは?

後部硝子体剥離自体は病気ではないのですが、硝子体が網膜からはがれる時に、網膜に穴が開いたり出血が起きたりすることが稀にあります。
光視症が疑われる場合は、網膜に異常がないか調べるために「眼底検査」を行います。眼底検査とは、散瞳して(瞳を開かせる作用がある検査用の目薬を点眼して目の奥側[眼底]をよく観察できるようにすること)眼底の様子を医師が直接観察し、網膜や血管、視神経などの状態を調べる検査のことです。
そのほかにも、視野検査や視力検査(屈折検査)、細隙灯顕微鏡検査(顕微鏡を使って目の構造を拡大しながら観察する検査)、眼圧検査などが行われます。

! 光視症の治療法とは?

光視症が現れたとしても、上で説明した「後部硝子体剥離」のみが原因の場合は、視機能に影響がないため、基本的に治療の必要はありません。網膜に問題がなければ、多くの場合、光視症の症状は時間とともに消えていきます。
ただし、光視症に続いて、目の前に蚊やゴミのような物が飛んで見える「飛蚊症(ひぶんしょう)」の症状が現れたり、視野の一部が欠けてきたりするときは、網膜裂孔(もうまくれっこう)や網膜剝離(もうまくはくり)といった重大な病気の可能性もありますので、早めに眼科を受診してください。
網膜裂孔とは、網膜が破れて穴が開いてしまった状態のことです。この状態を放置すると、いずれ網膜が眼球壁からはがれる網膜剥離へと進行してしまいます。網膜剥離をさらに放っておくと、網膜が全部剥がれて失明してしまうことが多いです。一度進行してしまうと手術で治療しても視力が元に戻らないこともありますので、早期に発見し治療することが大切です。
網膜剥離が起こる前に網膜裂孔を発見できた場合には、レーザー光を使って網膜を眼底に焼きつける「レーザー光凝固術」を行うことで、網膜剥離への進行を予防できる場合もあります。しかし、網膜剥離にまで進行してしまうと手術が必要になります。手術にはいくつかの方法があり、網膜剥離の進行度などを加味しながら術式が決定されます。

閃輝暗点など、脳に関係する病気と治療法とは?

閃輝暗点に続いて片頭痛が起こるケースでは、主に片頭痛に対する治療を行います。神経内科や頭痛外来などを受診して薬を処方してもらいましょう。
立ちくらみを起こしやすい人では、座っている状態から立ち上がる際に、一瞬目がチカチカすることがあります。この原因と考えられるのは脳虚血です。姿勢を変えると血圧が急激に下がるため、脳に十分な酸素が行き渡らなくなり「目のチカチカ」を感じるようです。
妊娠している女性の方も「目のチカチカ」を経験することがあります。原因の1つが、妊娠20週以降から産後12週までに高血圧を発症する「妊娠高血圧症候群」です。この病気は、合併症として失神やけいれん発作を引き起こすことがあり、その前ぶれの1つとして「目がチカチカする」という症状が現れる場合があります。妊娠高血圧症候群には根本的な治療法がなく、入院して安静を保たなければなりません。けいれんを予防したり、重症の高血圧に対処したりするために薬を用いることもありますが、医師の慎重な判断が必要とされています。

目がチカチカするその他の要因と治療法は?

病気で目が濁ってしまったり、ものが見づらい状況があったりすると、「目がチカチカする」ことがあります。
白内障の患者さんは、目の中にある「水晶体」という部分が濁ってしまうために、「目がチカチカする」と感じることがあります。光がまぶしすぎると感じるようになったら、早めに眼科を受診してください。進行した白内障を治療できる薬はないため、基本的に治療は手術によって行います。
また、コンタクトレンズの汚れも、「目がチカチカする」という感覚を引き起こすことがあります。レンズに汚れがついていると、本来はまっすぐに目に入ってくるはずの光が、さまざまな方向に散乱してしまうため、このような感覚を生じることがあるのです。コンタクトレンズは常に清潔に保ちましょう。目の渇き、ドライアイでもこの状況が起きるため、これらにも気をつけるとよいでしょう。
眼精疲労になった場合にも、「目がチカチカする」と感じることがあります。眼精疲労とは、目を酷使しすぎたことによって、疲労感がなかなか回復しなくなってしまった状態のことです。症状としてはほかにも、目のかすみやゴロゴロ感、目の奥の痛み、まぶたのけいれんなどが見られます。ビタミン剤が含まれている目薬などで症状が改善されることもありますが、日頃から十分な睡眠と休息をとるように心がけましょう。
いずれの場合も、あまりに不快な症状が続くようであれば、眼科を受診してください。

まとめ

「目がチカチカする」といっても、目に原因がある場合、脳に原因がある場合、目の疲労がもとになっている場合など、原因はさまざまです。重大な病気が原因となっていることもありますので、症状がなかなかおさまらない場合には、早めに眼科を受診してください。

参考文献・サイト

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