巨大乳頭結膜炎の症状とは?原因と治療の流れをご紹介

巨大乳頭結膜炎の症状とは?原因と治療の流れをご紹介

巨大乳頭結膜炎の症状とは?原因と治療の流れをご紹介

コンタクトレンズ装用者にみられる病気の1つに「巨大乳頭結膜炎」があります。眼のかゆみや充血などの症状で眼科を受診した際に、「巨大乳頭結膜炎」と診断されることがありますが、上まぶたの裏側に大きなブツブツができるため、それを見たときには驚くかもしれません。いったいどうしてこのような状態になるのでしょうか。そして治療法にはどのようなものがあるのでしょうか。ここでは、巨大乳頭結膜炎という病気について、原因や詳しい症状、治療法などを解説します。
作成日: 2023/01/18
更新日: 2023/02/09

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目次

 

巨大乳頭結膜炎とは

巨大乳頭結膜炎とは、上まぶたの裏側が炎症を起こして、大きなブツブツ(乳頭)ができている状態です。アレルギー性結膜炎の一種で、コンタクトレンズの付着物などに対するアレルギー反応と考えられています。

巨大乳頭結膜炎の症状

巨大乳頭結膜炎の症状としては、かゆみ、目やにが増える、充血する、目がくもる、などが挙げられます。また、まぶたの裏側がブツブツのために凸凹になり、コンタクトレンズが上のほうにずれやすくなったり、コンタクトレンズがすぐに汚れてしまったり、コンタクトレンズのつけ心地が悪くなったりする場合もあります。そのような症状がある場合には、コンタクトレンズの装用を中止して、早めに眼科医の診察を受けましょう。

巨大乳頭結膜炎の原因とは?

巨大乳頭結膜炎は、アレルギーが原因で起きた結膜炎が、物理的な刺激によって悪化することで起こります。
巨大乳頭結膜炎を引き起こす刺激として最も多いのは、コンタクトレンズです。コンタクトレンズの洗浄が適切にできていない場合や、コンタクトレンズの素材が目に合っていない場合に起こりやすいとされています。特に、花粉やハウスダスト、ダニなどのアレルギー原因物質(アレルゲン)がコンタクトレンズに付着したままになっていると、アレルギー性の結膜炎が悪化して巨大乳頭結膜炎へと進行しやすくなります。
コンタクトレンズのほかにも、様々な物理的刺激によって巨大乳頭結膜炎が引き起こされる場合があります。なかでも、義眼や目の手術で使用した糸などが刺激となって起こることが多いとされています。

巨大乳頭結膜炎の治療の流れ

基本的には、アレルギー性結膜炎と同様の治療を行います。アレルギー症状を和らげるための目薬を使用することが多いですが、症状がひどい場合には、ステロイドの目薬も併用します。
また、コンタクトレンズの装用が原因で巨大乳頭結膜炎が起きている場合は、コンタクトレンズの装用を2週間~数か月間中止します。コンタクトレンズによる刺激を避けるとともに、アレルゲンがコンタクトレンズと一緒に目に入ってしまうのを避けるためです。
レンズケアに問題があるケースも多いため、2週間以上装用するタイプのソフトコンタクトレンズやハードコンタクトレンズ使用している方の場合は、コンタクトレンズ自体に汚れやキズがないか、普段の洗浄方法に問題がないかなどを確認します。そのうえで、必要に応じて、こすり洗いの方法やケア用品の見直しを行います。このような対策を行って症状が改善すれば、コンタクトレンズの装用を再開できますが、再発してしまう場合には、コンタクトレンズの種類を1dayタイプなどに変更することも検討します。それでも再発する場合には、コンタクトレンズとまぶたの裏側の相性が悪く、コンタクトレンズの刺激によって結膜炎が起きていると考えられますので、このような場合は、機械的刺激の少ないタイプのコンタクトレンズに変更することで解決する場合もありますので、医師に相談してください。
義眼が原因の場合には、義眼を新しいものと取り替えるか、違う種類のものに変更できないか検討します。
いずれの場合でも、気になる症状がある場合には、すぐに眼科を受診しましょう。

巨大乳頭結膜炎の予防方法

巨大乳頭結膜炎を予防するには、上で解説したような原因をなるべく避けることが大切です。
巨大乳頭結膜炎は、アレルギー反応が原因で起きた結膜炎が物理的な刺激によって悪化した病気で、コンタクトレンズ装用者では、コンタクトレンズの汚れなど対するアレルギー反応とコンタクトレンズそのものによる機械的刺激により生じることが多いとされています。そのため、コンタクトレンズを使用している方は、今一度コンタクトレンズの添付文書やケア用品の取り扱い説明書を読み、間違った取り扱いをしていないか再確認しましょう。
コンタクトレンズを扱う前には、石鹸で手をよく洗ってください。装用前には自分の目を観察して、目やにや充血がないことを確かめるとともに、コンタクトレンズの状態をよく見て、破損などの不具合がないか確認しましょう。装用後も、異物感がないかなど、つけ心地に問題がないことを確かめましょう。
また、目からコンタクトレンズを外した後は、コンタクトレンズの洗浄・消毒を適切に行ってください。レンズケースを清潔に保ち、保存液の使用方法にも気を付けましょう。レンズケースの中の保存液は毎回捨てて、レンズケースは常に乾燥させ清潔な状態を保つようにしてください。コンタクトレンズの汚れには色々な種類があり、コンタクトレンズ自体によるものと、レンズケースからコンタクトレンズに付着する場合もあります。保存液のつけ置き洗浄のみでは汚れを十分に落とし切れませんので、正しい方法による「こすり洗い」を行うことが重要です。
また、眼科医から指示された装用スケジュールや装用時間をきちんと守りましょう。さらに、それぞれのコンタクトレンズに決められた使用期間を守り、定期的に新しいコンタクトレンズと交換してください。他人のコンタクトレンズを使用することは絶対にやめてください。
目の異常は気づかないうちに進行してしまう場合もありますので、眼科で定期検査を受け、目の健康状態を知っておきましょう。また、異常に気づいたら、すぐに眼科を受診してください。

まとめ

何かトラブルが起きた際に早期発見ができるよう、定期的に眼科で検査を受けるようにしてください。また、「目がかゆい」「目やにが増えた」「コンタクトレンズがずれる」「コンタクトレンズがすぐ汚れる」といった症状がみられた場合は放置せず、コンタクトレンズの装用は控えて眼科を受診してください。

参考サイト

参考文献

  • 高村悦子 アレルギー 67(2), 103-107, 2018
  • 内尾英一 アレルギー58(11), 1745-1482, 2009
  • 庄司純 あたらしい眼科 34(3),383-384, 2017
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