※本文中、ハードコンタクトレンズを「ハード」、ソフトコンタクトレンズを「ソフト」と省略して表記しています

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ハードコンタクトレンズとソフトコンタクトレンズの違いって?

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大きな違いは、まず素材。ハードは、主にシリコーン系やフッ素系の硬い素材を用いた、酸素を通すプラスチックでできています。目に必要な酸素がたくさん通るのが利点の一つです。ソフトは主にHEMA(ヘマ)と呼ばれる、水分を含んだ柔らかいプラスチックでできており、つけ心地のよさが特徴です。レンズに含まれる水分が多いほど酸素がたくさん通りますが、乾きやすくなるという課題も。最近では、シリコーンとHEMAの特徴をあわせ持つ新素材「シリコーンハイドロゲル」が登場し、ハードと同等またはそれ以上の酸素透過が期待できるようになりました。
次にレンズの大きさも違います。ハードは角膜よりも小さい9mm程度。まばたきのたびにレンズが黒目(角膜)の上を動いて、レンズと角膜の間にある涙がたえず交換されるので、涙に溶け込んだ酸素が目に行き届きやすいという特徴があります。また、強い乱視や近視の矯正に優れています。一方、ソフトは角膜よりも大きい13~15mmで、ズレにくく落ちにくいという特徴があります。
ハードかソフトかを選ぶ基準は、屈折状態(乱視や近視の程度)や、涙の量や質、生活環境(スポーツをするかなど)、予算や手入れのしやすさなどがあり、何を重視するかによって、その人に合うタイプは変わってきます。コンタクトレンズが初めての人は、装用感のいいソフトコンタクトレンズのほうが、使いやすいかもしれません。どちらのタイプが適応になるのか眼科でよく相談して選びましょう。

<ほかにもこんな違いがあります>
◎ハードにも使い捨てタイプはある?
ソフトには1日使い捨てや2週間交換タイプなどがありますが、ハードは1枚のレンズをケアして使用します(レンズ寿命は2~3年程度)。

◎強度近視や乱視に対応できる?
ソフトにも乱視用のレンズがありますが、強度の近視、円錐角膜や角膜不正乱視といった複雑な乱視の場合は、ハードでないと矯正ができません。

ハードコンタクトレンズ ソフトコンタクトレンズ

ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社 ビジョンケア カンパニーが、 ひがしはら内科眼科クリニック・副院長 東原尚代先生監修のもと、編集しています。