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はやり目(流行性角結膜炎)の予防方法は? ふつうの結膜炎と何が違う?

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流行性角結膜炎、いわゆる「はやり目」は、アデノウイルスによる感染が原因です。片眼の充血と流涙、目やにが大量に出て発症し、数日後にはもう片眼にも症状がでます。かゆみはほとんどありませんが、ゴロゴロした強い異物感を生じます。耳の前や顎の下にあるリンパ節が腫れて、触れると痛みを感じることがあります。また、時に喉の痛みや発熱を伴うこともあります。
小児に多い病気ですが、成人も感染します。アデノウイルスは非常に感染力が強く、手指を介して感染します。流行性角結膜炎になったら、できるだけ人との接触を避けて自宅での療養が望ましいでしょう。目やにが大量に出た目を手で触ると、手指にウイルスが付着します。その手で触れた物やタオルに他の人が触れ、無意識のうちに目や口を触って感染が拡大します。目をこすらないように気をつける、手洗いや手指消毒を入念におこなう、目を拭いたティッシュは捨てる、タオルは共有しない、お風呂は最後に入るなど、家庭内での二次感染に気をつけましょう。
結膜炎には、はやり目のようにウイルス感染によるもの、黄色ブドウ球菌や肺炎球菌などの細菌感染によるもののほか、花粉症に代表されるアレルギー性結膜炎があります。それぞれ表1のような特徴があり、治療法が異なるため、症状に気づいたらコンタクトレンズをはずして、必ず眼科を受診してください。

表1 結膜炎の種類と主な症状

  主な症状 目やにの特徴
細菌性結膜炎 充血・結膜のむくみなど 黄緑色で膿のようにネバネバした目やにが大量に出る
ウイルス性結膜炎 強い充血、涙が多くなる、まぶたが腫れる、リンパ節の腫れなど 乳白色でクリーム状の目やにが大量に出る
アレルギー性結膜炎 かゆみ、涙が多くなる、充血、異物感、結膜のむくみなど 透明でさらさらした目やに乾くと粉をふいたようにまぶたにつく

ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社 ビジョンケア カンパニーが、 ひがしはら内科眼科クリニック・副院長 東原尚代先生監修のもと、編集しています。