アキュビュー® 【公式】(EYE LIFE アカデミー) 目を守る、涙の働き

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楽しく学べる瞳の情報コラム EYE LIFEアカデミー

薄さ0.5mmのデリケートな目

私たちの目の表面は、いつも涙でおおわれています。少しでも目が乾いてくると、ショボショボと不快なものです。この涙は、いったいどんな働きをしているのでしょう?
コンタクトレンズを装用する黒目の部分は、正確には「角膜」といいます。モノを見るための大事な部分で、光がよく通るように、血管はなく無色透明。中央部ではたった0.5mm程度の薄さしかなく、乾燥に弱く、とてもデリケートな器官です。そのためいつも涙でおおわれ、涙は目を乾燥から守る、目に必要な酸素や栄養を届ける、細菌などの感染を防ぐ、という働きをしています。また、まばたきの際に生じる、まぶたと角膜の摩擦を軽減しています。

 

涙はなぜしょっぱい? 目に必要な涙の成分

涙の成分は血液ととても似ていますが、光を通す必要があるので赤血球は含まれず、赤くはありません。涙をなめると塩の味がするのは、塩化ナトリウムが含まれているからです。このほかにも涙には、細胞の活動をコントロールするビタミンAや、細菌感染から目を守るタンパク質など、目の健康を守るために重要な成分が含まれています。目が乾くと、異物感や見えにくさといった不快な症状が起こるだけでなく、目が傷つきやすくなったり、感染症のリスクが高まったりします。コンタクトレンズを装用する場合も、目の健康に欠かせない涙をしっかりキープしてくれる、涙と相性のいいレンズを選びたいですね。

抗菌力の要、タンパク質に注目!

涙には、ラクトフェリンやリゾチームといったタンパク質が含まれています。これらは母乳にも多く含まれる成分で、抗菌作用があり、カラダの免疫に大きくかかわっています。リゾチームは、コンタクトレンズに付着しやすく、アレルギーの原因になると懸念されてきました。しかし最近の研究では、リゾチームがアレルギーの原因になるのは、温度やpHなどの影響を受けて性質が変化するからで、レンズに付着しても、性質が変化せず自然な状態でリゾチームが保てれば、抗菌作用としてプラスの効果が期待できるのではないかとも言われています。

参考文献:Suwala, M., et al.: Quantity and conformation of lysozyme deposited on conventional and silicone hydrogel contact lens materials using an in vitro model. Eye Contact Lens 33(3): 138-143, 2007.

ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社 ビジョンケア カンパニーが東京大学名誉教授・増田寛次郎先生監修のもと、編集しています。