
アレルギー性結膜炎とは?種類や症状について

アレルギー性結膜炎とは?
アレルギー性結膜炎とは、目の表面に花粉やハウスダストなどのアレルギー反応を引き起こす物質(アレルゲン)が付着して、結膜が炎症を起こしている状態のことをいいます。
アレルゲンが目から体内に入ると、IgEという抗体が作られ、血管や皮膚、粘膜などに存在する肥満細胞(マスト細胞)と結合します。この状態を感作といい、体がその異物を記憶した状態になったということを意味します。再びアレルゲンが侵入すると、アレルゲンがIgE抗体と結合し、マスト細胞からヒスタミンが大量に放出されます。このヒスタミンが、目の充血やかゆみを引き起こすのです。

アレルギー性結膜炎の種類と症状
アレルギー性結膜炎は、ハウスダストやダニなどが原因で通年を通して症状が起こるものもあれば、花粉症などが原因で特定の季節に症状が現れるものもあります。
主な症状としては、目のかゆみ、涙が多くなる、充血などです。また、透明でさらさらとした目やにも特徴的です。 アレルギー性結膜炎は、大きく分けると3種類あります
季節性アレルギー性結膜炎
特定の季節になると、アレルギーによって結膜炎の症状が現れます。春になると多くの人々が悩まされる花粉症がその代表例です。
花粉症の場合、スギやヒノキなどさまざまな植物の花粉がアレルゲンになります。主な症状は、ひどい目のかゆみや充血です。目以外にも、鼻水、鼻づまり、くしゃみなどの症状がよく起こります。
通年性アレルギー性結膜炎
ダニやカビを含むハウスダストなどがアレルゲンとなり、発症する結膜炎です。季節性アレルギー性結膜炎とは異なり、季節に左右されず一年を通して現れるため「通年性」と呼ばれています。
また、症状が慢性化しやすいともいわれています。症状が軽い場合だと、目のかゆみ以外に症状がないことも多いのですが、炎症がひどくなると充血が起こり、目やにや涙が出ることもあります。
春季カタル
小学生の子どもに見られる重症のアレルギー性結膜炎です。
主な症状としては、激しい目のかゆみと白い糸状の粘り気のある目やにが出ます。目のかゆみに加え、目が開けられないほど痛みを感じることもあるので、注意が必要です。
「カタル」とは、粘膜に炎症が起きて多量の粘液を分泌する状態のことをいいます。特に春先などの季節の変わり目に症状が悪化することから、春季カタル、と呼ばれています。
まとめ
アレルギー性結膜炎の症状は、治療だけではなく、アレルゲンをブロックするさまざまな工夫で軽減することもできるといわれています。
花粉などの季節性のアレルゲンについては、外出時に花粉と接しないよう対策し、外出から帰宅した際は室内に花粉を持ち込まないよう衣類などに付いた花粉を十分に落とす習慣をつけるとよいかもしれません。症状がひどい場合は、コンタクトレンズの使用を控えて、眼科医による受診をしましょう。


