目の検査を定期的に行うべき理由とは?検査の種類や注意すべき病気をご紹介

目の検査を定期的に行うべき理由とは?検査の種類や注意すべき病気をご紹介

目の検査を定期的に行うべき理由とは?検査の種類や注意すべき病気をご紹介

目の検査を定期的に行うべき理由とは?検査の種類や注意すべき病気をご紹介

目の病気を経験したことがない方は、あまり眼科とは縁がないかもしれません。しかし、目の病気のなかには、自分ではなかなか気づきにくいものもあります。病気を早期発見し、治療を開始するには、定期的に目の検査を受けることがとても重要です。ここでは、定期検査を受けるメリットや、実際に受ける検査の種類を解説します。
作成日: 2023/01/18
更新日: 2023/10/26

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目次

 

目の変化は自分では気づきにくい

目の病気の中には、初期の段階では自覚症状がない・乏しいものもあります。自覚症状が現れる頃には、かなり進行しているケースも少なくありません。目の健康をまもるためにも、定期的に目の検査を受けましょう。

主な検査の種類と方法

目の定期検査では、主に次のような検査を行います。

他覚的屈折検査(機器による屈折検査)

他覚的屈折検査とは、専用の機器を用いて、目の屈折状態を客観的に測定する検査のことです。これにはいくつかの検査方法がありますが、オートレフケラトメータという機器を使って行う検査が一般的です。オートレフケラトメータは、近視、遠視、乱視などの屈折異常の有無と程度を自動で測定してくれますので、基本的に検査を受ける人は、機器をのぞき込んで中に見える気球などの映像を見ているだけです。リラックスした状態で検査に臨んでください。他覚的屈折検査での値や屈折異常の有無・程度は、その後に行う自覚的屈折検査の参考にします。
なお、子供の弱視を早期発見するために、三歳児健診においてこの検査が行われることもあります。

自覚的屈折検査(視力検査)

自覚的屈折検査とは、患者さんの応答によって屈折度数を調べる視力検査のことです。視力検査の中でもよく知られているのが、「ランドルト環」を用いた検査です。ランドルト環とは、上下左右いずれかの方向に切れ目が開いている円形のマークことです(アルファベットの「C」に似ています)。この検査では見ることができる切れ目の最小幅の限界を調べ、その結果で目の屈折状態を決定します。
一般的な健康診断では、メガネやコンタクトレンズをつけていない状態の「裸眼視力」、つけて測ったときの「矯正視力」の2種類を測定します。
いわゆる「アイドック(さまざまな目の疾患に対する検査を一度に受けられる「目に特化した人間ドック」のこと)」を受けた場合には、以上のような検査を行った上で、最終的な視力や屈折異常の程度を、「他覚的屈折検査」の結果と合わせて判断します。

細隙灯顕微鏡検査(さいげきとうけんびきょうけんさ)

細隙灯顕微鏡検査は、顕微鏡の倍率や光の当て方を変えて、目の表面や周囲を詳細に観察するための検査です。この検査では主に、角膜(黒目の部分)や結膜(白目の部分)といった目の表面部分を観察できるほか、目の周りの皮膚や、虹彩(茶目の部分)、前房(角膜と虹彩がつくる空間)も詳しく調べることができます。

眼圧検査

眼圧とは、眼球内部の圧力のことです。目の形は、この圧力によって維持されています。眼圧を主に生み出しているのは、目の中で絶えず作られている「房水」という液体です。健康な目では、房水が作られる量と目から流れ出ていく量のバランスが取れているので、眼圧が一定に保たれていますが、このバランスが崩れると眼圧が変化します。そのため、眼圧検査の結果は、目の異常を知る重要な手がかりになるのです。
眼圧検査は特に緑内障や高眼圧症の診断、治療効果の判定には不可欠です。眼圧の正常範囲は一般的に10~21mmHg(ミリ水銀柱)とされていますが、正常範囲とは統計的な範囲であり、正常範囲内でも緑内障などの疾患が発症する場合があります。

イメージ図

眼底検査

眼底検査とは、目の奥側(眼底)にある網膜や血管、視神経などの状態を観察する検査のことです。この検査を行うことで、網膜色素変性症、黄斑変性症、緑内障などの病気を診断し、治療方針を決定したり、経時的変化を観察したりすることができます。緑内障に関しては、眼圧検査では見つけることができない「正常眼圧緑内障」というタイプは、眼底検査を行うことで発見できる場合もあります。また眼底は、人体の中で唯一、血管を直接観察できる場所であるため、眼底検査は、高血圧、動脈硬化、糖尿病といった生活習慣病の発見にも有用であるといわれています。
眼底検査には、血管造影、光干渉断層計(OCT)など、色々な方法がありますが、簡便に行える検査方法としては眼底カメラ撮影が挙げられます。これには散瞳薬(目の奥側がよく見えるよう、瞳を開かせるための目薬)を使用する方法と、使用しない方法があります。健康診断などでは、基本的に散瞳薬を使用せず、周囲を暗くすることで瞳を開かせ、専用のカメラ(眼底カメラ)で主に眼底中央部(視力に関わる重要な部分)を観察します。この方法では、散瞳薬を用いないため、検査後にまぶしくなったり、視界がかすんだりする心配はありません。
一方、散瞳薬を用いた検査では、眼底全体をすみずみまで観察できるため、眼底の周辺部に病変がある場合の観察に有用です。散瞳薬を用いる検査は、基本的に眼科医が必要と判断した場合に行います。

視野検査

視野検査では、片目で視線を動かさずに1点を見た時に周辺の見える範囲や感度を調べます。検査方法は大きく分けると静的視野検査と動的視野検査の2種類あり、目的に応じて異なる検査を行います。静的視野検査は、主に視野の中心範囲にみえない部分がないかを調べる検査で、緑内障のスクリーニングや視野障害が進行していないか確認するために行います。一方、動的視野検査は、より広い範囲の視野で見えない部分がないかを調べる検査で、視神経や網膜の病気、脳腫瘍などが疑われた場合に行われることがあります。
静的視野検査、動的視野検査ともに専用の機械を使って片目ずつ行います。検査を受ける人は、暗い部屋に置かれた機械にあごをのせ、光が見えたら応答ボタンを押して回答します。さらに、これらの検査では、出てくる光の場所や明るさを様々に変え、見えている範囲や光に対する感度を調べていきます。

光干渉断層計(OCT)検査

光干渉断層計(OCT)検査とは、目に特定の光を当てたときに起きる「光干渉」という現象を利用して、眼底の断面図(断層像)を撮影する検査方法です。網膜の病気だけでなく、緑内障や視神経の病気を診断するにも有用な検査です。検査時に痛みを感じることはありません。

定期的な目の検査を受けることで早期発見が期待できる病気

定期的に目の検査を受けることで、失明につながりうる重大な目の病気を早期発見できる可能性があります。特に中高年で症状が現れ始めて自覚するようになる以下のような疾患は、自覚した時にはすでに進行しており、視力障害や失明に陥いることもあるため、早期発見、早期治療が大切です。以下で説明する、緑内障や糖尿病網膜症、網膜色素変性症といった病気を早期発見するには、定期的に検査を受けることが重要です。

緑内障

緑内障は、目と脳をつないでいる視神経の障害によって、だんだんと視野が欠けてくる病気です。人は常に両眼で見ているため、片目の視野に異常があっても、もう一方の目が補うので気づきにくいのです。また痛みや充血などの症状がなく、長い年月をかけてゆっくりと進行するため、多くの人は視野が欠けていることに気づきませんが、進行すると失明してしまうこともあります。なお、眼球内の圧力が急激に上昇する「急性緑内障発作」が起きるようなタイプの緑内障は稀ですが、激しい目の痛みや頭痛、吐き気といった症状が現れるため、直ちに眼圧を下げる処置が必要になります。
眼科では、緑内障の状態や進行、経過を確認するため、視力検査のほか、眼圧検査、眼底検査、視野検査などを行います。

参考:緑内障とは?:
https://acuvuevision.jp/memamori/eye-health/14

糖尿病網膜症

糖尿病網膜症は、糖尿病の患者さんに起きる合併症の1つです。糖尿病は体中の血管が傷む病気です。眼の奥には「網膜」という光を感じる神経の膜がありますが、この部分の血管が傷むと網膜に浮腫や出血が見られるようになる網膜血管障害がおきます。この状態を「糖尿病網膜症」といい、進行すると最終的には失明に至る場合もあります。しかし、初期の段階では、痛みや充血、見え方の異常といった自覚症状が少ないため、気づかぬうちに進行してしまうことがあります。糖尿病と診断されている場合は無症状であっても定期的に眼底検査を受けることで、これらの早期発見・治療につなげることが可能です。
近年、この糖尿病の慢性的合併症に対する長期間の闘病を続けている患者さんが増えたことに伴い、網膜の中でも特に視力の維持に重要な「黄斑」という部分に血管障害とむくみが生じる「糖尿病黄斑浮腫」という病気が増加してきました。特に、腎機能障害を併発した患者さんや、糖尿病網膜症が進行した患者さんでは、発症する頻度が高くなります。この黄斑浮腫の診断や経過観察を行う際にも、眼底検査やOCT検査を行います。

参考:糖尿病網膜症とは?:
https://acuvuevision.jp/memamori/eye-health/28

網膜色素変性症

網膜色素変性症は、網膜に異常が出る遺伝性の病気です。夜盲(やもう、暗いところでものが見えづらい)、昼盲(ちゅうもう、明るいところでまぶしすぎて見えづらい)、視野狭窄(視野が狭まる)などの特徴的な症状がみられます。
この病気の診断は、眼底検査などにより行います。網膜色素変性症の患者さんでは、眼底検査において網膜の色や血管の異常が観察されます。また、病気の診断や進行状態を調べるために、視野検査も行います。

まとめ

さまざまな目の検査により、目の健康状態を確認することができます。トラブルをできるだけ早く発見し、目の健康を維持するためにも、定期的に目の検査を受けましょう。

*ここで解説した検査方法のうち、どの検査が必要なのかは眼科医の判断によります。

参考サイト

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