角膜に傷がついたらどうなる?
痛みなどの症状は?
原因と対策をご紹介

日常生活において、「モノが見える」ということについて深く考えることはあまりないかもしれません。しかし、目はさまざまな組織で構成されている複雑な器官です。この記事では「角膜」について、また角膜が傷つくとどのようなことが起こるのかについて解説します。

角膜とは?

角膜は一般的には「くろ目」と呼ばれており、目の一番前面にある、透明な組織です。角膜は、目の中に光を通すのと同時に、光の進行方向を変え、光を集める働きを担っています。
形を変えることでピントを調節する水晶体と違い、角膜は形状を変えられないので、ピントを調節することはできません。  

角膜はどのような構造をしているの?1)

角膜は、厚さ約0.5〜1 mmの薄い膜です。細かくみると、下図に示したような5層構造をしています。一番外側にある角膜上皮は、微生物などから目を守るバリア機能を果たすとともに、涙液を保持する役目も担っています。角膜上皮には皮膚と同じように再生能があり、古い上皮が新しい上皮と常に入れ替わっています。一番内側にある角膜内皮は、角膜実質へ水分を供給したり、角膜実質から余分な水分を排出したりする機能を持っています。  

角膜にキズがついたら痛い?

細角膜にキズがあったら、さぞかし痛いだろうと思いますよね? ところが、そうとも限らないのです。もちろん、ゴロゴロする、などの自覚症状を伴う場合もありますが、小さいキズの場合、自覚症状がほとんどないことも多いのです。自覚症状のないまま、角膜のキズを放置すると、さまざまな目のトラブルを引き起こす可能性があります。  

角膜にキズがつく原因

コンタクトレンズの不適切な装用

コンタクトレンズに汚れが付いたまま装用すると、角膜にキズがつくことがあります。また、使用期限の過ぎたレンズや、変形・破損したレンズの装用も、角膜にキズがつく原因となります。ソフトコンタクトレンズは乾燥によって変形してしまいますので、レンズケースに保存するときは、保存液にしっかりと浸すことが大事です。

ドライアイ

ドライアイは、涙の量が減ったり、質が悪くなったりすることによって、涙が角膜全体に均等に行きわたらなくなる病気です1)。涙には角膜を守る働きがあるため、涙が均等に行きわたらないと、角膜が露出してキズがつきやすい状態になってしまいます。また、ドライアイがあるとアレルギー性結膜炎の症状が強くなることがあります。

外傷

目を強くこすったり、どこかに強くぶつけたり、あるいはとがった物で目を突いてしまったりすると、角膜にキズがつくことがあります。ほかにも、風が強い日に飛んできた砂、料理中にはねた油、掃除に使用した洗剤などが目に入り、角膜を傷つけてしまう場合もあります。何かが目に入ったときは、すぐに流水で洗い流し、眼科を受診しましょう。  

角膜のキズが引き起こす病気1,2)

角膜潰瘍

角膜のキズが角膜上皮から角膜実質にまで及んでいる状態を角膜潰瘍といいます。角膜潰瘍は、細菌やウイルスなどの感染のほか、アレルギー反応や自己免疫疾患など、様々な原因によって起こる可能性があります。症状は、目の痛みや充血、ゴロゴロ感などですが、まぶしさやかすみを感じたり、涙が止まらなくなったりすることもあります。ひどくなると、角膜に穴があく角膜穿孔(かくまくせんこう)に至る場合もあります。
感染が原因で角膜潰瘍が起きている場合は、抗菌薬、抗ウイルス薬、または抗真菌薬の入った目薬で治療します。一方、アレルギーや免疫異常が原因となっているときは、主にステロイドを用いて治療します。視力に影響が及ぶほど角膜が強く濁っている場合は、角膜移植を行うこともあります。

角膜びらん

角膜びらんとは、角膜上皮がキズつき部分的に剥がれてしまった状態のことです。原因は主に、外傷(爪でひっかいてしまったなど)やコンタクトレンズの不適切な使用(レンズをつけたまま眠ってしまったなど)ですが、糖尿病や遺伝性疾患が原因で起こることもあります。角膜潰瘍と同じように、目の痛みや充血、ゴロゴロ感のほか、まぶしさを感じる、涙が止まらないなどの症状が出ます。
角膜びらんの治療には、抗菌薬の入った目薬や眼軟膏を用います。一般的には、角膜上皮は再生が速いので治るのも早く、視力障害が残らずに治癒することがほとんどですが、再発するものもあるので注意が必要です。  

目のキズは「角膜感染症」を引き起こす場合も

細菌や、アカントアメーバといった微生物が目に持ち込まれた際、角膜に小さなキズがあるとそこから微生物が侵入して角膜感染症が起こる可能性があります。コンタクトレンズを装用している場合は、レンズを介して目の中に微生物が入ることもあるため日々のケアがとても重要性になります。
角膜感染症には目に痛みを感じたり、目やにがでたり、白目が充血したりなどの症状があります。病気が進行すると、視力に影響が出ることもあり、また、治癒後も視力が出ないという後遺症が残ってしまう場合もあるため、早期の治療が大切です。  

角膜炎を引き起こすヘルペスウイルス1)

体の中にもともと存在しているウイルスが、角膜を傷つけてしまう場合もあります。このようなウイルスの代表例がヘルペスウイルスです。ヘルペスウイルスは、一度感染すると神経が集まっている神経節という部分に入り込み、潜伏します。普段は潜伏したまま悪さをしませんが、体の抵抗力が落ちた時に再び増殖して、角膜炎や角膜潰瘍を引き起こすことがあります。目の異物感や痛み、なみだ目、視力低下などの症状が、片目にだけ起こるのがこのウイルスの特徴です。ヘルペスウイルスに効果のある眼軟膏で症状を抑えることができます。 症状が出た場合は早めに眼科を受診することが重要です。  

角膜にキズがある場合の注意点

コンタクトレンズの装用は控える

角膜にキズがあるときにコンタクトレンズを使うと、治りが遅くなったり、キズから細菌や微生物が侵入して角膜感染症になったりすることがあります。キズが治るまでコンタクトレンズは使用しないようにしましょう。

目薬の使い方にも要注意

目薬はさす回数が決められていますので、その回数をしっかりと守りましょう。なお、市販の目薬には防腐剤(塩化ベンザルコニウムなど)が入っているものもあります。市販の目薬を使いたい場合は、眼科医や薬剤師に相談しましょう。  

まとめ

角膜に傷があるからといって、症状があるとは限りません。コンタクトレンズを装用している場合は定期検査が重要な理由もよくわかりますね。ましてや、自覚症状がある場合には、早めに眼科を受診するようにしましょう。

参考文献

1) 医療情報科学研究所編、病気がみえる vol.12 眼科、株式会社メディックメディア、2019年

2) 中澤満他、標準眼科学第14版、医学書院、2018年

 

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